【Item】
目指したのは、“特別感がありながら日常にも着られるブラウス”。
胸元のラッフルフリルは、ただ華やかに見せるだけでなく、動いたときに自然な陰影や立体感が生まれるよう、コード刺繍の生地感やフリル分量を何度も調整しました。
その繊細なディテールが、装飾的でありながら上品にまとまるバランスへと繋がっています。
生地選びでは、軽やかさと上質さを両立することにこだわりました。
ジャガード素材にテンセルを掛け合わせることで、さらりとした落ち感と程よいハリを両立。
体にまとわりつかずさらっと着られる一方で、透け感が強すぎず、日常的に使いやすい一枚に仕上げています。
シルエット全体も、首元の開き具合や袖口の分量、ボタンの見え方など細部まで微調整を重ねました。
正面から見ても横から見てもラッフルが美しく映え、着る人の存在感を自然に引き立てられるよう計算しています。
シンプルなボトムと合わせても映えるのは、こうした小さな積み重ねがあるから。
特別な場面だけでなく、日常にさりげなく取り入れてもらえると嬉しく思います。
【Collection】
25AWのテーマは「Asymétrie」不均衡の中に宿る美しさ。シンメトリーでは表現できない奥行きや立体感
動きにあわせて変化する陰影や、重なり合う質感のコントラストが、日常にそっと華やぎを添えます。
秋冬らしい温かみのある素材感を大切にしながらも、重たさを感じさせない軽やかさをプラス。
纏う人の所作やシルエットに寄り添う、心地よさと洗練さを両立。
計算されたバランスの中に遊び心をひとさじ加えました。アシンメトリーが描く余白が着こなしに新たな表情を生み出し、“旅するように暮らす”ような着心地を叶えます。